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筋違
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すぢかひ
ふりがな文庫
“
筋違
(
すぢかひ
)” の例文
神田から下谷日本橋界隈に、總髮姿で身體の利きさうな男といふと、
筋違
(
すぢかひ
)
見附外に大道易者をしてゐる、浪人大谷道軒の外にはありません。
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「へえ」と云つた野々宮君は縁側で
筋違
(
すぢかひ
)
に向き直つた。「一体そりや何ですか。僕にや意味が分らない」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
横浜から汽車が着いて改札口から
入
(
はい
)
つて来る人々は皆
足早
(
あしばや
)
に燕のやうに
筋違
(
すぢかひ
)
に歩いて出口の方へ
行
(
ゆ
)
く。
御門主
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
筋違
(
すぢかひ
)
の広き大路には、
所狭
(
ところせ
)
きまで畳積みかさね、屏風
戸障子
(
とさうじ
)
などもておのがじゝ囲ひたり。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
筋違
(
すぢかひ
)
を入つて此處まで來ると、いきなり後ろから、
一太刀
(
ひとたち
)
浴
(
あび
)
せられたやうな氣がしましたか、振り向いて見る氣もしません
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
帰りには、暑さが余り
酷
(
ひど
)
かつたので、電車で飯田橋へ
回
(
まは
)
つて、それから
揚場
(
あげば
)
を
筋違
(
すぢかひ
)
に
毘沙門前
(
びしやもんまへ
)
へ
出
(
で
)
た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「この空模樣ぢや
筋違
(
すぢかひ
)
までも
保
(
も
)
ちませんぜ。お通は仕度をして居る筈ですから、兎も角晴らしてから出かけませう」
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
青い空の静まり返つた、
上皮
(
うはかは
)
に、白い
薄雲
(
うすぐも
)
が
刷毛先
(
はけさき
)
で掻き払つた
痕
(
あと
)
の様に、
筋違
(
すぢかひ
)
に長く浮いてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「側へよつて
首實檢
(
くびじつけん
)
をしようと思つたが、何うしても
面
(
つら
)
を見せねえ、後ろから覗くやうにすると、いきなり
筋違
(
すぢかひ
)
見附の方へスタスタ驅け出すぢやありませんか」
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
離れて
向
(
むかふ
)
に置いた大きな
虎
(
とら
)
の皮も其通り、
坐
(
すは
)
る
為
(
ため
)
の、設けの
座
(
ざ
)
とは受け取れない。絨氈とは不調和な位置に
筋違
(
すぢかひ
)
に尾を長く
曳
(
ひ
)
いてゐる。
砂
(
すな
)
を
錬
(
ね
)
り
固
(
かた
)
めた様な大きな
甕
(
かめ
)
がある。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
場所は
筋違
(
すぢかひ
)
御門(今の萬世橋)の
籾御藏跡
(
もみおくらあと
)
あたりから、片側町の柳原を、和泉橋から新し橋を經て、淺草御門前の郡代屋敷あたりまで、かなりの長丁場ですが、昔は恐ろしく淋しいところ。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大きな財布で懷ろを
膨
(
ふくら
)
ましてよ。頭巾か何んかで顏を隱して、
筋違
(
すぢかひ
)
ひから兩國までを、二三度歩くんだな——いや二度で澤山だ、往きと歸りだ。——よく晴れた、月のない晩といふと丁度今頃だ。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
筋
常用漢字
小6
部首:⽵
12画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“筋違”で始まる語句
筋違橋
筋違見附
筋違御門
筋違見附外
筋違外
筋違骨
筋違橋内