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穗長
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ほなが
黒人の
給仕に
導かれて、
燈籠の
影へ
顯れたつけね——
主人の
用に
商賣ものを
運ぶ
節は、
盜賊の
用心に
屹と
持つ……
穗長の
槍をねえ、こんな
場所へは
出つけないから
……そして
車に
着いた
商人の、
一人々々、
穗長の
槍を
支いたり、
擔いだりして
行く
形が、ぞろ/\
影のやうに
黒いのに、
椰子の
樹の
茂つた
上へ、どんよりと
黄色に
出た、
月の
明で、
白刃ばかりが