“祖母様”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばあさま53.3%
ばあさん20.0%
ばばさま13.3%
おばあさま6.7%
おばあさん6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
故郷の家で、お祖母様ばあさまのお部屋に、錦絵にしきえ屏風びょうぶがあった。その絵に、どこの神社であったか知らぬが、こんな瑞垣たまがきがあったと思う。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と気を着けられて、照子はほっと呼吸いき、「夫人あなた、この間のね、秀の祖母様ばあさんというのはたしか。」「黒瀬ぬい。それがどうしましたえ。」と懸念げなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わらはが隣の祖母様ばばさまは、きつい朝起きぢやが、この三月みつきヶ程は、毎朝毎朝、一番鶏も啼かぬあひだけしい鳥の啼声を空に聞くといふし、また人の噂では、先頃さきごろ摂津住吉の地震なゐ強く
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
正太様——お前さまの祖母様おばあさま母上様おっかさまは皆な立派な旧家から来ておいでる……大旦那は学問を過ぎたで、それで不経済なことをっせえたが
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
廊下人無き処にて秀は読過一遍、「ああ、そうだ。おお、恐怖こわいことね。早速お暇を頂こう。ちょうど可い久濶ひさしぶり祖母様おばあさんの顔も見られる。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)