ゐや)” の例文
旧字:
先づちかき家に行きてあるじを見るに、一二七昔見し人にあらず。かへりて何国いづくの人ぞととがむ。勝四郎一二八ゐやまひていふ。
手ははやゐやしてぞ退くすなはちをじりりじりりと寄り身にはゆく
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゐやあつく千度ちたび下げつつ
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かの貴人、人々に向ひて、たれ々はなど来らざるとおほせらるるに、やがてぞ参りつらめとまうす。又一むれの足音して、威儀ある武士、かしらまろげたる入道等にふだうらうちまじりて、七八ゐやたてまつりて堂にのぼる。
鳳仙花われゐやすればむくつけき看守もうれしや目礼したり
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
手裏のわざ神にもかもや的の戸にうちし小柄はわれゐやし抜く
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)