“片陰”の読み方と例文
読み方割合
かたかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
溝端(みぞばた)の片陰(かたかげ)に、封袋(ふうたい)を切って晃乎(きらり)とする、薬の錫(すず)を捻(ひね)くって、伏目に辰吉の彳(たたず)んだ容子(ようす)は、片頬(かたほ)に微笑(ほほえみ)さえ見える。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
帯(おび)ははやりの呉絽(ごろ)であろう。引(ひ)ッかけに、きりりと結(むす)んだ立姿(たちすがた)、滝縞(たきじま)の浴衣(ゆかた)が、いっそ背丈(せたけ)をすっきり見(み)せて、颯(さっ)と簾(すだれ)の片陰(かたかげ)から縁先(えんさき)へ浮(う)き出(で)た十八娘(むすめ)。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
母は焦(じ)れて無理にも起きようとしますが、日盛りに出て行って、また途中で倒れでもしては大変ですから、いろいろになだめて片陰(かたかげ)の出来るまで寝かして置きまして
蜘蛛の夢 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)