“呉絽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごろ85.7%
ごろう7.1%
ころ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巻莨まきたばこを吹かしますが、取出すのが、持頃の呉絽ごろらしい信玄袋で、どうも色合といい、こいつが黒いかめに見えてならなかった。……
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云って、あの帯は昔の呉絽ごろうだとか、あの小袖こそで黄八丈きはちじょうだとか、出て来る人形の着物にばかり眼をつけて、さっきからしきりに垂涎すいぜんしている。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
八朔はっさくの宵から豪雨になって亥刻よつ(十時)近い頃は漸く小止みになりましたが、店から届けてくれた呉絽ころの雨合羽は内側に汗を掻いて着重りのするような鬱陶しさ——。