“無端(そゞろ)” の例文
など打返(うちかへ)し其(その)むかしの恋(こひ)しうて無端(そゞろ)に袖(そで)もぬれそふ心地(こゝち)す、遠(とほ)くより音(おと)して歩(あゆ)み来(く)るやうなる雨(あめ)、近(ちか)き板戸(いたど)に打(うち)つけの騒(さわ)がしさ、いづれも淋(さび)しからぬかは。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お前は浦山しいねと無端(そゞろ)に親の事を言ひ出せば、それ繪がぬれる、男が泣く物では無いと美登利に言はれて、己れは氣が弱いのかしら、時々種々の事を思ひ出すよ、まだ今時分は宜いけれど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お前(まへ)は浦山(うらやま)しいねと無端(そゞろ)に親(おや)の事(こと)を言(い)ひ出(だ)せば、それ繪(ゑ)がぬれる、男(をとこ)が泣(な)く物(もの)では無(な)いと美登利(みどり)に言(い)はれて、己(お)れは氣(き)が弱(よわ)いのかしら、時々(とき/″\)種々(いろ/\)の事(こと)を思(おも)ひ出(だ)すよ、まだ今時分(いまじぶん)は宜(い)いけれど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
無端(そゞろ)に袖(そで)もぬれそふ心地す。
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)