滔滔たうたう)” の例文
僕のこのげん所以ゆゑんは、渋沢しぶさは子爵の一言いちげんより、滔滔たうたうなんでもしやべり得る僕の才力を示さんが為なり。されどかならずしもその為のみにはあらず。同胞よ。
そのころ、それが賭博とばくとのうたがひをけて、ばんどうがそのすぢから調しらべをけるやうな事件じけんあがつたが、調しらべるがはがその技法ぎはふらないのでだれかが滔滔たうたう講釋かうしやくをはじめ
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
あたか父母ふぼ未生前みしやうぜんより小説や戯曲に通じてゐたやうに滔滔たうたう聒聒くわつくわつ絮絮じよじよ綿綿めんめんと不幸なる僕等におしへれるのである。すると文壇に幅をかせてゐるのは必ずしも小説や戯曲ではない。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)