殿トノ)” の例文
所謂、ひゝなの殿トノなる謂はゞ箱のやうな物の中にある場合に於いてのみ、この鳥と関係のある名を称へて居たものと考へて居る。
鷹狩りと操り芝居と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
また助詞の「の」「ノボル」「ノチ」「殿トノ」などの「ノ」は「能」の類の文字を用いて、勿論もちろん以上の二つと別である。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
殿トノ(又、とん)と言ふのにも、色々ある。右のやうな殿もあり、又、祝女殿内ノロドンチ(ぬるどのち=ぬんどんち)の様に、祝女の住宅をす事もある。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……けど、他人ヒトに言はせると、——あれはもう、二十幾年にもなるかいや——筑紫で伐たれなされた前太宰少貳ゼンダザイノセウニ—藤原廣嗣—の殿トノ生寫シヤウウツしぢや、とも言ふがいよ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
……けど、他人ヒトに言はせると、——あれはもう、二十幾年にもなるかいや——筑紫で伐たれなされた前太宰少貳ゼンダザイノセウニ—藤原廣嗣—の殿トノ生寫シヤウウツしぢや、とも言ふがいよ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
……けど、他人ヒトに言はせると、——あれはもう、二十幾年にもなるかいや——筑紫でたれなされた前太宰少弐ゼンダザイノセウニ—藤原広嗣—の殿トノ生写シヤウウツしぢや、とも言ふがいよ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソツ殿トノに承らうにも、國遠し。まづシバし、郎女樣のお心による外はないもの、と思ひまする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ソツ殿トノに承らうにも、國遠し。まづシバし、郎女樣のお心による外はないもの、と思ひまする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソツ殿トノに承らうにも、国遠し。まづシバし、郎女様のお心による外はないもの、と思ひまする。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
けば、カヾる我が手を。今宵もか、殿トノ若子ワクゴが 取りてナゲかむ(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)