トップ
>
殺
>
さつ
ふりがな文庫
“
殺
(
さつ
)” の例文
あらあらしい血の脈を、どの顔も、こめかみに
膨
(
ふく
)
れさせ、人々は
一足跳
(
いっそくと
)
びに、原始人めいた
殺
(
さつ
)
ばつな鼻息や放言になっていた。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人の罪は尊族
殺
(
さつ
)
の共同正犯というところで、直接に手に手こそ下さなかったが、野盗あがりの
雑武士
(
ぞうざむらい
)
を使嗾して、花世にとっては親殺し、公子にとっては夫殺しの大業をなしとげたのである。
無月物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
一殺多生、一山を焼いても、五山百峰の
法
(
のり
)
を明らかに照らしめれば、わたくしたち武人の
殺
(
さつ
)
は、決して
敢
(
あ
)
えなく
無辜
(
むこ
)
の命や文化を亡ぼすものでは、決してないはずと存じまする
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
呂蒙
(
りょもう
)
の奸計に陥ちて、呉の
殺
(
さつ
)
に遭えり。和尚、わが首を求めて、わが霊を
震
(
ふる
)
わしめよ」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大鵬
(
たいほう
)
という鳥がある。よく万里を
翔破
(
しょうは
)
します。しかし大鵬の志は燕雀の知る限りではない。古人もいっている——善人が
邦
(
くに
)
を治めるには百年を期して良く
残
(
ざん
)
に
克
(
か
)
ち
殺
(
さつ
)
を去って
為
(
な
)
す——と。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「はるか、山に添い、江に臨んで、一陣の殺気が天を衝くばかりに立ち昇っている。必定、敵の伏兵が、
殺
(
さつ
)
を含んで待ち受けているものと察せられる。進むべからず、進むべからず——」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もとより武蔵の剣は
殺
(
さつ
)
でなく、人生
呪咀
(
じゅそ
)
でもない。
宮本武蔵:01 序、はしがき
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
殺
(
さつ
)
の反対を考え
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
殺
常用漢字
小5
部首:⽎
10画
“殺”を含む語句
主殺
殺害
打殺
殺生
鏖殺
人殺
射殺
撲殺
虐殺
殺戮
斬殺
暗殺
屠殺場
縊殺
切殺
殺人
絞殺
屠殺
相殺
生殺
...