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業因
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ごういん
ふりがな文庫
“
業因
(
ごういん
)” の例文
その償ひは質の好い使用人を優待することで充分償はれてゐる
筈
(
はず
)
であるが……はて何であらう、何が
斯
(
こ
)
うまで
酷
(
ひど
)
く自分の今の運命に
祟
(
たた
)
つて来た
業因
(
ごういん
)
であらう⁈
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
もしわれにして、汝ら沙門の恐るる如き、兇険無道の悪魔ならんか、夫人は必ず汝の前に
懺悔
(
こひさん
)
の涙をそそがんより、速に不義の
快楽
(
けらく
)
に耽って、堕獄の
業因
(
ごういん
)
を成就せん
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
妙なことをいうようだが、おれの回想のなかで産声をあげた小さな魂は、幸か不幸か、そんな年廻りを身につけて生れて来たのだ。これが歴史の
業因
(
ごういん
)
というものだ。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
あの上﨟のおん為めには却って
業因
(
ごういん
)
をお作りになるようなものかと思います、命が惜しくてかようなことを申すのではないことは、三宝も御覧になっていらっしゃるでしょう
三人法師
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「定めなき
契
(
ちぎ
)
り、
拙
(
つた
)
なき日々の
業因
(
ごういん
)
」、今いう
浮川竹
(
うきかわたけ
)
の流れの身と、異なるところがないようであるが、彼らのような支度では、本式の
田舎
(
いなか
)
わたらいはできそうにも思われない。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
これに比べるなら、在銘品の方にはずっと
業因
(
ごういん
)
が深いと思われる。
我執
(
がしゅう
)
がつきまとうからである。汗を流して働いたり、沢山作ったり、安ものを作ったりする事は、何も呪わしい事とはならぬ。
改めて民藝について
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
たたかへとあたへられたる運命かあきらめよてふ
業因
(
ごういん
)
かこれ
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
鶴見は思い詰めた一心から、その
業因
(
ごういん
)
を贖物に供えようと考えている。これは
已
(
や
)
むに已まれぬ執著に外ならない。執著の業には因がある。その業因は彼の
未生以前
(
みしょういぜん
)
に
遡
(
さかのぼ
)
る。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
されば仏菩薩は妖魔の
類
(
たぐい
)
、釈教は堕獄の
業因
(
ごういん
)
と申したが、摩利信乃法師一人の誤りか。さもあらばあれ、まだこの上にもわが摩利の法門へ帰依しょうと
思立
(
おぼした
)
たれずば、元より僧俗の嫌いはない。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
たたかへとあたへられたる運命かあきらめよてふ
業因
(
ごういん
)
かこれ
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“業因”の意味
《名詞》
未来に苦楽の果報を招く因となる現在の善悪の行為。
(出典:Wiktionary)
業
常用漢字
小3
部首:⽊
13画
因
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
“業”で始まる語句
業
業腹
業平
業物
業火
業病
業平橋
業々
業突張
業刀