“業刀”の読み方と例文
読み方割合
わざもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無論業刀わざものさきである、はッと思うと二の太刀が動いたらしく、途端に、多市は夢中になって天満の川波めがけてザブンと躍り込んでしまった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山東笠さんとうがさを日除けにかぶり、青紗あおしゃの袖無し、麻衣あさごろも脚絆きゃはん麻鞋あさぐつの足ごしらえも軽快に、ただ腰なる一腰ひとこしのみは、刀身なかみのほども思わるる業刀わざものと見えた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はッ」と、武者むしゃぶるいして立ちあがった民部みんぶは、伊那丸いなまるのうしろへまわって、ピタリと体をきめ、見る目もさむき業刀わざものをスラリと腰からひきぬいた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)