桐紋きりもん)” の例文
ところへ、こまをとばしてきた一の使者、ヒラリとりて、そとから桐紋きりもんまくをたくしあげて、はいってきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春の山比叡ひえ先達せんだつ桐紋きりもん講社かうじや肩衣かたぎぬしたる伯父かな
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
試合しあい勝敗しょうはい心配しんぱいのあまり、桐紋きりもんまくのうしろから、そッとけだしていた鞍馬くらま竹童ちくどうは、なにげなく、諸国しょこく剣士けんしのひかえじょうらをまわって、蔦之助の姿すがた
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本堂は桐紋きりもんの幕に囲まれていた。それも、廻廊も、さぎはしも、梅雨湿じめりで水気を含んでいないものはない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
独り藤吉郎だけは、そんな噂に耳をしたこともない。相変らず、大きな桐紋きりもんのついている木綿の陣羽織に、扇子づかいをして、この夏は、せっせと、城勤めに専念していた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところどころに鉄柱てっちゅうを打ちこみ、桐紋きりもん幔幕まんまくをザッとかけたのが本陣であろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それと、暑さとで、桐紋きりもんの式服やら長袴ながばかまやら、蹴るように脱ぎすてて
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)