根較こんくら)” の例文
折角の計劃けいかくが水の泡になつた上、蘆屋の方でそれ見たことかと手を叩いて笑ふであらう、もう此の上は根較こんくらべをして、気が折れて来るのを待つより外に仕方がない、なあに
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
……城趾しろあとはやいて、天守てんしゆ根較こんくらべをらうなら、御身おみあしなか鉋屑かんなくづかへる干物ひもの成果なりはてやうぞ……この老爺ぢいはなか/\がある! 蝙蝠かはほりきざんでばせ、うをつておよがせるかはりには
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
折角の計劃けいかくが水のあわになった上、蘆屋の方でそれ見たことかと手を叩いて笑うであろう、もうこの上は根較こんくらべをして、気が折れて来るのを待つより外に仕方がない、なあに
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
もう此の上は根較こんくらべをして、気が折れて来るのを待つより外に仕方がない、なあに、あゝして食ひ物とフンシとを眼の前に当てがつておきさへすれば、いくら剛情を張つたつて
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)