柏原かしはばら)” の例文
上げ柏原かしはばらと申す所へ用有つて早朝さうてうより罷り出しなりと申立れば越前守殿疵所きずしよは如何なりしやと申さるゝに憑司娘は肩先かたさきより切付られ疵は數ヶ所ござりましてくび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたし佐渡さどところは、上野うへのから碓氷うすひえて、ゆき柏原かしはばら關山せきやま直江津なほえつまはりに新潟邊にひがたへんから、佐渡さど四十五里しじふごりなみうへ、とるか、きかするものだ、とうつかりしてた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
柏原かしはばらから野尻湖まで一里ばかりの間、朝霧が深くかゝつてゐて、路上の草には露が重かつた。汽車をおりて初めて大地を踏んで行く草鞋の心持、久振で旅を味ふ心には、總てが鮮かに感じられた。
霧の旅 (旧字旧仮名) / 吉江喬松(著)
そばから憑司はうなづきて恐れながら申上げん私し親類とは申せども近頃ちかごろは一向出入も仕つらず候處傳吉は其の朝にかぎり用事もこれなきに私し方へ參り悴夫婦せがれふうふ柏原かしはばらへ行事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お專とか云ふ宿屋の下女に馴染なじみの出來しまゝ無體むたい離縁りえんを致し今は梅事昌次郎の妻と成り夫と中むつまじきをねたみ昌次郎が柏原かしはばらへ行てくれて歸るを待伏まちぶせ河原にて切殺きりころし猶知れざるやうにと首を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)