曼荼羅まんだら)” の例文
私が壇を設け棚をしつらえ、置くべき所に物を置いて、これと日夜を送るのは、丁度真言しんごんの坊さんたちが、曼荼羅まんだらを構えて、諸仏を念じるようなものである。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
その隣りの最教寺は日蓮宗で、ここの宝物には蒙古退治の曼荼羅まんだらがあるというので有名でした。
天葢てんがいというても兩端りやうたんわらびのやうにまかれたせま松板まついたを二まいあはせたまでのものにすぎない簡單かんたんなものである。すゝけたかべにはれもふるぼけたあか曼荼羅まんだら大幅おほふくかざりのやうにけられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
私はその阿弥陀如来に参拝して阿弥陀経一巻を読みそれからその寺の霊跡れいせきを尋ねて立ち出た。そこからがすなわちこの天然の曼荼羅まんだらにおける純粋の所であるです。その名をセルシュンすなわち
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
俗にこれを曼荼羅まんだらともよぶが、元来曼陀羅は密教のほうの仏菩薩像の排列図で、山水はほとんどはいっていない。浄土変相で一番多いのは弥陀浄土変で、前記の法隆寺壁画の弥陀浄土もその一種だ。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
青地に四印曼荼羅まんだらを描いた旗と、蓮華広大曼荼羅を描いたものとを掛けて、飯食を供し、はたの上方には、加治木玄白斎が、自分の血で、三股金剛杵を描き、その杵の中に、一宇頂輪の真言を書いた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
天寿国曼荼羅まんだら
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
第三十六回 天然の曼荼羅まんだらめぐり(一)
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
第三十八回 天然の曼荼羅まんだらめぐり(三)
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)