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晃
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ひか
ふりがな文庫
“
晃
(
ひか
)” の例文
師直の大きい眼も火のように
晃
(
ひか
)
っていた。しかしそれは先刻の眇目の男のように、小坂部の胸を射透す力をもっていないらしかった。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
鏡の周囲には奇異なる彫刻があって、店の主人がそれを運んだ時、輝いている灯に映じても、さのみに
晃
(
ひか
)
らなかった。
世界怪談名作集:16 鏡中の美女
(新字新仮名)
/
ジョージ・マクドナルド
(著)
おれはいちかばちかの
骰子
(
さい
)
をなげた。案の定敵は、ドスを頭上に
晃
(
ひか
)
らせつつまえのめりにおっかぶさってきた。おれは体をかがめたまま、まるたんぼうを両手ににぎって力まかせの「胴」をいれた。
放浪作家の冒険
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
それはおそらく鬼とか
夜叉
(
やしゃ
)
とかいうのであろう。からだは
藍
(
あい
)
のような色をして、その眼は円く
晃
(
ひか
)
っていた。その歯は
鑿
(
のみ
)
のように見えた。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから丁寧に鏡のおもての
塵
(
ちり
)
を拭き去ると、鏡は日光にかがやく泉のように清くみえて、覆いをかけた下からも
晃
(
ひか
)
っていた。しかも彼の興味は、やはり鏡のふちの彫刻にあった。
世界怪談名作集:16 鏡中の美女
(新字新仮名)
/
ジョージ・マクドナルド
(著)
▼ もっと見る
「お葉が逃げた……。」と、母も眼を
晃
(
ひか
)
らしたが、「心配お
為
(
し
)
でない。
何処
(
どこ
)
へ行くものか。
家
(
うち
)
へ帰ったら又連れて来るから……。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
餓えたる虎のごとき眼を
晃
(
ひか
)
らせて、彼はあたりを睨みまわしたので、賊徒は恐れて手を引いて、女の節操は幸いに救われた。
中国怪奇小説集:17 閲微草堂筆記(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
傍
(
そば
)
には重太郎が獣のような眼を
晃
(
ひか
)
らして見張っている。窟の奥には山𤢖らしい
怪物
(
ばけもの
)
も居る。
路
(
みち
)
は人間も通わぬ
難所
(
なんじょ
)
である。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「おお、
其方
(
そのほう
)
か。」と、権右衛門は一方の眼を誇り
顔
(
が
)
に
晃
(
ひか
)
らせた。「先刻は大儀じゃ。姫も家来もこの通りじゃ。」
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
なげしに掛けてある槍を卸すと、その黒い
鞘
(
さや
)
は忽ち跳ね飛ばされて、氷のような長い穂先が燈火に冷たく
晃
(
ひか
)
った。
番町皿屋敷
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
バケツの水が尽きると、甥と下女とが汲み替えて
遣
(
や
)
る。蛙は眼を
晃
(
ひか
)
らしているばかりでちっとも動かない。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「え、お前さんは僕の親父を知っているのか。」と、市郎は不審の眼を
晃
(
ひか
)
らせると、男は
忽
(
たちま
)
ち
頭
(
かしら
)
を
掉
(
ふ
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
会釈
(
えしゃく
)
する妹を横眼にじろりと視たばかりで、師冬は無言で奥へ通って行った。彼のするどい眼がきょうは取り分けて神経質に
晃
(
ひか
)
っているのが小坂部の注意を惹いた。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
加賀 眞黒な顏をして眼ばかり
晃
(
ひか
)
つた大坊主が……。いつの間にかぬうと首を出して……。
能因法師
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「兎のような形で、二つの眼が鏡のように
晃
(
ひか
)
っていました」
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
信西のひとみは忠通と同じように鋭く
晃
(
ひか
)
った。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
晃
漢検準1級
部首:⽇
10画
“晃”を含む語句
晃々
晃然
晃耀
徐晃
晃乎
文晃
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晃刀
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