時雨榎しぐれえのき)” の例文
はしのあつたのは、まちすこはなれたところで、堤防どてまつならむではつてて、はしたもと一本いつぽん時雨榎しぐれえのきとかいふのであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
橋のあったのは、まちを少し離れた処で、堤防どてに松の木が並んでうわっていて、橋のたもとえのきが一本、時雨榎しぐれえのきとかいうのであった。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その時はこの時雨榎しぐれえのきの枝の両股になってる処に、仰向あおむけに寝転んでいて、烏のあしつかまえた。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其時そのときはこの時雨榎しぐれえのきえだ両股ふたまたになつてるところに、仰向あをむけ寝転ねころんでて、からすあしつかまへた、それからふごれてある、あのしめぢたけつた、沙魚はぜをぶちまけて、散々さんざ悪巫山戯わるふざけをした揚句あげく
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)