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ふりがな文庫
“
時分
(
ころ
)” の例文
近頃は
風説
(
うわさ
)
に立つほど
繁昌
(
はんじょう
)
らしい。この外套氏が、故郷に育つ幼い
時分
(
ころ
)
には、一度ほとんど
人気
(
ひとけ
)
の絶えるほど寂れていた。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
時分
(
ころ
)
、立原に東京の人で第二の愛人ができているということを聞いていたので、私は彼をおちつかせるために言った。
我が愛する詩人の伝記
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
今日はまだお言いでないが、こういう雨の降って
淋
(
さみ
)
しい時なぞは、その
時分
(
ころ
)
のことをいつでもいってお聞かせだ。
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
さ
)
ればなう、
恐
(
おそろ
)
し
気
(
げ
)
な音をさせて、汽車とやらが向うの草の中を走つた
時分
(
ころ
)
には、客も少々はござつたで、
瓜
(
うり
)
なと
剥
(
む
)
いて進ぜたけれど、見さつしやる通りぢやでなう。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
葉山一帯の海岸を
屏風
(
びょうぶ
)
で
劃
(
くぎ
)
った、桜山の
裾
(
すそ
)
が、見も
馴
(
な
)
れぬ
獣
(
けもの
)
のごとく、
洋
(
わだつみ
)
へ躍込んだ、一方は長者園の浜で、
逗子
(
ずし
)
から森戸、葉山をかけて、夏向き海水浴の
時分
(
ころ
)
、
人死
(
ひとじに
)
のあるのは
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
出
(
で
)
はじめなら
知
(
し
)
らず……
最
(
も
)
うこれ
今頃
(
いまごろ
)
は
小兒
(
こども
)
でも
玩弄
(
おもちや
)
にして
澤山
(
たくさん
)
に
成
(
な
)
つた
時分
(
ころ
)
だ。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
水は悪いし、
流元
(
ながしもと
)
なんざ湿地で、いつでもじくじくして、心持が悪いっちゃあない。雪どけの
時分
(
ころ
)
になると、庭が一杯水になるわ。それから春から夏へかけては
李
(
すもも
)
の樹が、毛虫で一杯。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“時分”の意味
《名詞》
時期。時。頃。
時機。好機。
(出典:Wiktionary)
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“時分”で始まる語句
時分時
時分外
時分程御座有間敷