文雄ふみお)” の例文
けれど、ついに文雄ふみおはなおりませんでした。まくらもとにすわって、心配しんぱいそうに自分じぶんかおつめている、ともだちの良吉りょうきちをじっと
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)
そう云う点のわかっているのは文雄ふみおってあたしの従兄いとこなのよ。これは永井荷風ながいかふうだの谷崎潤一郎たにざきじゅんいちろうだのを読んでいるの。
文放古 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
進取の気ありて進み得ず趦趄逡巡ししょしゅんじゅんとして姑息こそくに陥りたる諸平もろひら文雄ふみおを圧するに足る。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
良吉りょうきちかなしさのあまりきあかしました。文雄ふみおむらのおてら墓地ぼちほうむられました。良吉りょうきち文雄ふみおのお葬式そうしきのときにもいてついてゆきました。
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)
余の初め歌を論ずる、ある人余に勧めて俊頼としより集、文雄ふみお集、曙覧あけみ集を見よという。それかくいうは三家の集が尋常歌集に異なるところあるをもってなり。まずみなもとの俊頼の『散木弃歌集さんぼくきかしゅう』を見て失望す。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
良吉りょうきちきていってみますと、それは文雄ふみおでありました。良吉りょうきちはあまりのなつかしさに文雄ふみおかたにぎりしめました。
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)