つつし)” の例文
今秋マサニ鎌倉移住ノ命アラントス。都ニ出デゝ三日奄然えんぜんトシテ寂セリ。(中略)かなしイカナ。戊午晩秋十三夜月明ノ窓下そうかニ涙ヲぬぐつつしンデ書ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
(五) 子曰く、千乗の国をおさ(治)むるには、事をつつしんでまことあり、用を節して人を愛し、民を使うに時をもってせよ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
すっと入りて座につきたまえば、二人はうやまつつしみてともにひとしくこうべを下げ、しばらく上げも得せざりしが、ああいじらしや十兵衛が辛くも上げし面には
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ここにおいて我が第二回目の国書には「ひがしの天皇つつしみて西にしの皇帝に白す」
国号の由来 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)