トップ
>
掴
>
つま
ふりがな文庫
“
掴
(
つま
)” の例文
順々に運ばれる
皿数
(
コーセス
)
の最後に出た
独活
(
アスパラガス
)
を、瑠璃子夫人がその白魚のやうな華奢な指先で、
掴
(
つま
)
み上げたとき、彼女は思ひ出したやうに美奈子に云つた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
「はて、返事が
無
(
ね
)
えの、
可
(
よ
)
し可し。」と
籃
(
かご
)
に
籠
(
も
)
りたる菓子を
掴
(
つま
)
めば、
堪
(
こら
)
えかねて
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何でもないさ、東京近くのこの温泉なら先生の弟子だといってちょっと楽器を
掴
(
つま
)
んでみせれば、座敷や家庭教師の口はいくらでもある。まあこのくらいな横着は先生にも大目に見て頂くさ」
呼ばれし乙女
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それから黒い手提鞄を椅子の横に置いて、パッと拡げると、その中にゴチャゴチャに投げ込んであった理髪用の
鋏
(
はさみ
)
や、ブラシを
葢
(
ふた
)
の上に
掴
(
つま
)
み出しながら、私を見てヒョッコリとお辞儀をした。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
宿酔
(
ふつかよい
)
の
海豹
(
あざらし
)
が
恍惚
(
うっとり
)
と薄目を開けると、友染を着た
鴎
(
かもめ
)
のような舞子が二三羽ひらひらと舞込んで、眉を
撫
(
な
)
でる、鼻を
掴
(
つま
)
む、
花簪
(
はなかんざし
)
で
頭髪
(
かみのけ
)
を
掻
(
か
)
く、と、ふわりと胸へ乗って、
掻巻
(
かいまき
)
の
天鵞絨
(
びろうど
)
の襟へ
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「おっ、
臭
(
くせ
)
え、ふわふわ湯具を蹴出すない。」と鼻を
掴
(
つま
)
みて舌を吐きぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掴
漢検準1級
部首:⼿
11画
“掴”を含む語句
引掴
一掴
大掴
鷲掴
手掴
掴出
掴取
掴合
打掴
鰌掴
掻掴
掴殺
掴寄
掴込
片手掴
掴得
荒掴
諸掴
掴拳
鼻掴
...