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掛引
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かけひき
ふりがな文庫
“
掛引
(
かけひき
)” の例文
焼きたがる女に違いない。前の生活で質屋の使いや、借金の断りや、家賃の
掛引
(
かけひき
)
なんぞには
並々
(
なみなみ
)
ならぬ苦労を積んで来たのであろう
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
それはそうに違いない、川中島の
掛引
(
かけひき
)
は軍記で読んでも人を
唸
(
うな
)
らせる、実際に見ておいたら、どのくらい学問になったか知れぬ。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
と
頻
(
しき
)
りに侍と亭主と刀の値段の
掛引
(
かけひき
)
をいたして居りますと、
背後
(
うしろ
)
の
方
(
かた
)
で通り
掛
(
かゝ
)
りの
酔漢
(
よっぱらい
)
が、此の侍の
中間
(
ちゅうげん
)
を
捕
(
とら
)
えて
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あんたと余計な
掛引
(
かけひき
)
をするまでのことはないから、あっさり言いますが、一人あたり百ルーブリですな。」
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
掛引
(
かけひき
)
の
妙
(
みょう
)
を得たるものなれども、政府にてはかかる
企
(
たくら
)
みと知るや知らずや、財政
窮迫
(
きゅうはく
)
の
折柄
(
おりから
)
、この
申出
(
もうしいで
)
に逢うて
恰
(
あたか
)
も
渡
(
わた
)
りに
舟
(
ふね
)
の
思
(
おもい
)
をなし、
直
(
ただち
)
にこれを
承諾
(
しょうだく
)
したるに
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
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旅に
摺
(
す
)
れて
掛引
(
かけひき
)
が多く、その上おりおりは法力を
笠
(
かさ
)
に着て、善人たちを
脅
(
おびや
)
かした故に、「高野聖に
宿
(
やど
)
かすな、娘取られて恥かくな」などという、
諺
(
ことわざ
)
までもできたのである。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
たとえば饑饉には
救恤
(
きゅうじゅつ
)
の備えをなし、
外患
(
がいかん
)
には兵馬を用意し、紙幣下落すれば金銀貨を求め、貿易の盛衰をみては関税を上下する等、俗言これを評すれば
掛引
(
かけひき
)
の忙わしきものなるがゆえに
学問の独立
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
殊にラサの下等社会及び中等社会の婦人は、商売するのが自分の習慣のようになって居るものですから、何でも商売の
掛引
(
かけひき
)
でやって居る。自分が夫を定むるにもやはりそういうふうである。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
“掛引”で始まる語句
掛引沢山