“かけひき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
駈引40.7%
懸引35.2%
掛引14.8%
進退3.7%
駆引3.7%
蒐引1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先日の二人の学生さんだって、十六七には見えながら、その話振りには、ちょいとした駈引かけひきなどもあり、なかなか老成していた箇所がありました。
心の王者 (新字新仮名) / 太宰治(著)
だが、尾張にその懸引かけひきがあれば三河にもまた、はかるところがあるのは当然だ。弱小なれば弱小であるほど、毅然たる態度も必要とする。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはそうに違いない、川中島の掛引かけひきは軍記で読んでも人をうならせる、実際に見ておいたら、どのくらい学問になったか知れぬ。
かげさまで、至って元気がようござりますので、御懇意な近所へは、進退かけひきいやじゃ、とのう、葉山を越して、日影から、田越逗子たごえずしの方へ、遠くまで、てんぼうの肩に背負籠しょいかごして、栄螺さざえや、とこぶし
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
悪い商人は、こんな駆引かけひきで、表店の大だなを乗っ取る手もあるんですね、そこへ行くと此方こちとらは
只今の迫合にきずを蒙りてまた戦うこと成り難し。然る故、貴殿の蒐引かけひきに妨げならんと存じ人衆を脇に引取候。かくして横を討たんずる勢いを
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)