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捲起
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まきおこ
ふりがな文庫
“
捲起
(
まきおこ
)” の例文
日本の言文一致の先駆者(あるいは創始者)として文壇の風雲を
捲起
(
まきおこ
)
した一代の才人の
終焉
(
しゅうえん
)
として何たる悲惨の逸事であろう。
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
同じ港町でも、
越後
(
ゑちご
)
の
出雲崎
(
いづもざき
)
とこの玉島とでは、ずゐぶん違つてゐた。越後の海は、冬、暗い雲にとざされ、北から来る風が波を
捲起
(
まきおこ
)
した。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
大本教
(
おおもときょう
)
が盛りだした時以上に天理教流行の時があった。一体下町で、いつも景気のよい宗旨は日蓮宗だが、時々新らしい迷信が
捲起
(
まきおこ
)
ることがある。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
で、吉次の計画は、極めて簡単な一投石で、その目的の
波瀾
(
はらん
)
を、中央に
捲起
(
まきおこ
)
すことができるものとして——平泉の
館
(
やかた
)
から黙約を得ていたのだった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天下の富豪大倉喜八郎氏が百何十万円とかを投じて
賀筵
(
がえん
)
を張る。そのために支那から俳優を招くという事が一般に伝わると、真剣な意味で非常な
輿論
(
よろん
)
を
捲起
(
まきおこ
)
した。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
板に上ると、その
機会
(
はずみ
)
に、黒雲を
捲起
(
まきおこ
)
して、震動雷電……
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
凄
(
すさま
)
じい激闘が
捲起
(
まきおこ
)
されたとき、それと同時に、荒木村重の家族や女たちばかりの住んでいる一
曲輪
(
くるわ
)
のものは、たれも彼もみな
裸足
(
はだし
)
で、着のみ着のまま
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
華やかな
嵐
(
あらし
)
を
捲起
(
まきおこ
)
したこの新夫婦、稲舟美妙の結合は、合作小説「峰の残月」をお
土産
(
みやげ
)
にして
喝采
(
かっさい
)
された。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
捲
漢検準1級
部首:⼿
11画
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
“捲”で始まる語句
捲
捲毛
捲土重来
捲上
捲込
捲立
捲髪
捲付
捲揚機
捲舌