おじぎ)” の例文
旧字:
王夫人はよろこんで小翠をもらい受けることにして厚くもてなした。女はそこで小翠にいいつけて、王と王夫人におじぎをさして、いいきかせた。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
愛卿の霊は趙の方を見ておじぎをしたが、それが終ると悲しそうな声を出して歌いだした。それは沁園春しんえんしゅんの調にならってこしらえた自作の歌であった。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そして、終ってその眼を水の方へやったところで、一人の武士が水の中から出てきた。武士は毅の前へ来ておじぎをした。
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
宋公の妻の父の家が城内の西門の内にあったが、ある日宋公が国王の乗るような輿こしに乗り、たくさんのともれて入って来ておじぎをしていってしまった。
考城隍 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
その老人の中に一人白い衣服きものを着た老人が混っていた。その老人が前へ出て李生におじぎをした。
申陽洞記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
草庵の前には童子が丹頂の鶴の世話をしていた。人びとは老人の前へ行っておじぎをした。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
紫衣しいの貴人は静かに入ってきた。毅は洞庭君だと思ったのでうやうやしくおじぎをした。
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
階上には一めんに花毛氈はなもうせんを敷いて、室の中も門口も、垣根も便所も、皆燈籠をけてあった。三四十人の麗しい女が公主を扶けて入ってきてかわるがわるおじぎをした。麝香じゃこうの気が殿上から殿外に溢れた。
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
夫人は愛嬌あいきょうのある顔を見せてしとやかにおじぎをしてへやを出て往った。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そこで李生は大王の方へ向っておじぎをしてから進んで往った。
申陽洞記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
毅は起って行っておじぎをした。銭塘君も毅に礼を返した。
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
友仁は案の下から匍匐ほふくして出て、おじぎをしてから言った。
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と、秀才はうやうやしくおじぎをした。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)