“押瞑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おしつぶ50.0%
おしつむ25.0%
おツつぶ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また余りのしずかさに、自分の身体からだが消えてしまいはせぬか、という懸念がし出して、押瞑おしつぶった目を夢から覚めたように恍惚うっとりと、しかもつぶらに開けて、真直まっすぐな燈心を視透みすかした時であった。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と思ふと、兩親の顏や弟共の聲、馬の事、友達の事、草苅の事、水汲の事、生れ故郷が詳らかに思出されて、お定はぢつと涙の目を押瞑おしつむつた儘、『阿母あツぱあ、許してけろ。』と胸の中で繰返した。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わしも、はあ、うかしてるでなからうかとおもふだよ。いてくんろさ。女房にようばうがとふと、あの容色きりやうだ。まあ、へい、なんたら因縁いんねん一所いつしよつたづら、と斷念あきらめて、押瞑おツつぶつた祝言しうげんおもへ。
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)