“視透”の読み方と例文
読み方割合
みす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼のご飯を運んできた茶店の娘も残っていて手伝ったが、私の腹の底は視透みすかしているらしいのだが、口へ出しては言いださなかった。
父の出郷 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
また余りのしずかさに、自分の身体からだが消えてしまいはせぬか、という懸念がし出して、押瞑おしつぶった目を夢から覚めたように恍惚うっとりと、しかもつぶらに開けて、真直まっすぐな燈心を視透みすかした時であった。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)