押止おしとゞ)” の例文
ばた/\と馳來はせくる人音ひとおとに越前守せがれしばしと押止おしとゞめ何者なるやと尋ぬれば紀州よりの先觸さきぶれと呼はりける越前守是を聞き先觸さきぶれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
濱島はまじま周章あはて押止おしとゞ
讓り申べしときゝて左京は大によろこさらば早々らちあけんと立上るを大膳はしばしと押止おしとゞめ先々待たれよ今宵の仕事はふくろの物を取り出すよりもやす先々まづ/\ぱいのんだ上の事とて是より酒宴しゆえん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引拔て兄上御免おゆるし下されと云より早く咽喉のんどにグサと突立つきたてんと爲るを喜内は手早く押止おしとゞめ其方はかねて出家の望み有て相州鎌倉なる尼寺あまでらへ參り度心願しんぐわんの由夫故かねて我にいとまを呉よと申せしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)