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打湿
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うちしめ
ふりがな文庫
“
打湿
(
うちしめ
)” の例文
旧字:
打濕
何
(
なん
)
となく
心配
(
しんぱい
)
そうな
顔
(
かお
)
で、
左様々々
(
さようさよう
)
、
左様
(
さよう
)
、と、
打湿
(
うちしめ
)
って
云
(
い
)
ってるかと
思
(
おも
)
うと、やれヴォッカを
止
(
よ
)
せの、
麦酒
(
ビール
)
を
止
(
や
)
めろのと
勧
(
すすめ
)
初
(
はじ
)
める。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
書斎に掛けたる半身の画像こそその病根なるべきを知れる貴婦人は、
卒
(
にはか
)
に
空目遣
(
そらめづかひ
)
して物の思はしげに、例の
底寂
(
そこさびし
)
う
打湿
(
うちしめ
)
りて見えぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
いい掛けつつ
打湿
(
うちしめ
)
りて
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さも無かりし人の顔の色の
遽
(
にはか
)
に光を失ひたるやうにて、
振舞
(
ふるまひ
)
など
別
(
わ
)
けて力無く、笑ふさへいと
打湿
(
うちしめ
)
りたるを。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その
膚
(
はだ
)
の色の男に
似気無
(
にげな
)
く白きも、その
骨纖
(
ほねほそ
)
に肉の
痩
(
や
)
せたるも、又はその
挙動
(
ふるまひ
)
の
打湿
(
うちしめ
)
りたるも、その人を
懼
(
おそ
)
るる
気色
(
けしき
)
なるも、
総
(
すべ
)
て
自
(
おのづか
)
ら
尋常
(
ただ
)
ならざるは、察するに精神病者の
類
(
たぐひ
)
なるべし。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
湿
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀