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憤
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じ
ふりがな文庫
“
憤
(
じ
)” の例文
「
憤
(
じ
)
れったいな。」新吉は優しい
舌鼓
(
したうち
)
をして、火箸を引っ
奪
(
たく
)
るように取ると、自分でフウフウ言いながら、火を起し始めた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
犬にも非ず、猫にも非ず、
汝
(
なんぢ
)
に似たる者よと思ひけれど、
言争
(
いひあらそ
)
はんは愚なりと勘弁して、彼は
才
(
わづか
)
に不快の色を
作
(
な
)
せしのみ。満枝は益す独り
憤
(
じ
)
れて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それらは残らず笹村の病室の窓から
透
(
すか
)
し
視
(
み
)
られるのであったが、そのたんびに夫婦はわが子の病勢を悲観したり、日数のかかるのを
憤
(
じ
)
れったがったりした。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
あんな奴は
打抛出
(
おつぽりだ
)
して
措
(
お
)
いて、
這箇
(
こつち
)
は
掻巻
(
かいまき
)
を
引被
(
ひつかぶ
)
つて一心に考へてゐたんですけれど、もう
憤
(
じ
)
れたくて耐らなくなつて来たから、
不如
(
いつそ
)
かまはず飛出して了はうかと、
余程
(
よつぽど
)
さう念つたものの
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「とうとうこじらしてしまった。」笹村は痩せ細った手を眺めながら、
憤
(
じ
)
れったそうに呟いた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
『オイ/\、
素通
(
すどほり
)
は
不可
(
いけな
)
いよ。』とお大は一段聲を張あげて
憤
(
じ
)
れつたさうに
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「ちょッ、しようがねえな。」と新吉は
憤
(
じ
)
れったそうに、顔中を曇らせる。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
疲れた重い體をヅシンと投出したと思ふと、
憤
(
じ
)
れつたさうに泣いて居た。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
憤
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“憤”を含む語句
憤々
憤怒
憤然
御憤
憤懣
鬱憤
憤激
欝憤
憤怨
義憤
憤恨
憤恚
発憤
憂憤
憤気
憤慨
悲憤
余憤
悲憤慷慨
大憤慨
...