“余憤”の読み方と例文
読み方割合
よふん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「たぶん江戸へ来れば、何かよいことでもあるように思ってきたんだろうが」と、勘平はまだ余憤よふんが去らないように、一人でつづけた。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
のみならず道に敷いた石炭殻も霧雨きりさめか露かにとおっていた。僕はまだ余憤よふんを感じたまま、出来るだけ足早に歩いて行った。
死後 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いくらなじっても、なじりがいのない相手ではあったが、その業腹の余憤よふんをもって、立ちがけにこう訊ねた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)