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憤
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いかり
ふりがな文庫
“
憤
(
いかり
)” の例文
彼は
強
(
し
)
ひて目を
塞
(
ふさ
)
ぎ、身の
顫
(
ふる
)
ふをば吾と吾手に
抱窘
(
だきすく
)
めて、恨は忘れずとも
憤
(
いかり
)
は忍ぶべしと、
撻
(
むちう
)
たんやうにも己を制すれば、髪は
逆竪
(
さかだ
)
ち
蠢
(
うごめ
)
きて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
花園には若い男と自分の
女
(
むすめ
)
が醜い
死屍
(
しがい
)
を横たえていた。劉万戸は自分の頭へ糞汁をかけられたような
憤
(
いかり
)
をもって、その死屍を睨みつけていたが、ふと二人の関係が知りたくなった。
断橋奇聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
さすがに今は貫一が見る
度
(
たび
)
の
憤
(
いかり
)
も弱りて、待つとにはあらねど、その定りて来る文の
繁
(
しげ
)
きに、
自
(
おのづか
)
ら他の悔い悲める宮在るを忘るる
能
(
あた
)
はずなりぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さては
効無
(
かひな
)
き
己
(
おのれ
)
に
憤
(
いかり
)
を
作
(
な
)
して、益す休まず
狂呼
(
きようこ
)
すれば、彼の
吭
(
のんど
)
は終に破れて、
汨然
(
こつぜん
)
として
一涌
(
いちゆう
)
の
鮮紅
(
せんこう
)
を
嘔出
(
はきいだ
)
せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
憤
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“憤”を含む語句
憤々
憤怒
憤然
御憤
憤懣
鬱憤
憤激
欝憤
憤怨
義憤
憤恨
憤恚
発憤
憂憤
憤気
憤慨
悲憤
余憤
悲憤慷慨
大憤慨
...