やを)” の例文
痺れきツた腕を摩りながら、やをら起あがりざま母親はと見れば、二畳に突ツ俯したまゝスウ/\いびきを立てゝゐる。神棚、佛壇、時計すらない家は荒涼してゐた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
やをつぎにかいひそまりてくともなしにみゝたつれば、きやくはそもれなるにや、青柳あをやぎといふこゑいと子とこゑ折々をり/\まじりぬ、さても何事なにごとだんずるにや、れにも關係くわんけいありなるをと
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やをら、を、あねがするやう掻撫かいなでながら
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)