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形成
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かたちづく
ふりがな文庫
“
形成
(
かたちづく
)” の例文
こうしてこの一群の立ち去った後は、嶮しい山と
急流
(
はや
)
い
渓川
(
たにがわ
)
とで、
形成
(
かたちづく
)
られている十津川郷の、帯のように細い往来には、人の影さえまばらであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ノーノー、今に科学者がすべてを征服するの時が来ります、宗教の時代は過ぎました、
有
(
あら
)
ゆる宗教は皆迷信を要素とするのに科学の勝利のみが着々と現実の文明を
形成
(
かたちづく
)
る。
山道
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
堂を
繞
(
めぐ
)
つていろ/\の店があり、楊弓場、小料理屋と、一つの別天地を
形成
(
かたちづく
)
つてをります。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
周囲の混雑と対照を
形成
(
かたちづく
)
る雨の
停車場
(
ステーション
)
の
佗
(
わび
)
しい中に立って、津田が今買ったばかりの
中等切符
(
ちゅうとうきっぷ
)
を、ぼんやり眺めていると、一人の書生が突然彼の前へ来て、旧知己のような
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この
時代
(
ころ
)
のお茶の水といえば、樹木と藪地と
渓谷
(
たに
)
と川とで、
形成
(
かたちづく
)
られた別天地で、都会の中の森林地帯であった。
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
線を
為
(
な
)
し、筋を為し、円を描き、方形を
形成
(
かたちづく
)
り、流れ
凝
(
こご
)
り、紙帳の
面貌
(
おもて
)
は、いよいよ怪異を現わして来た。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その雪持ちの
森々
(
しんしん
)
たる
樹立
(
こだ
)
ちは互いに枝を重ね合い段々たる層を
形成
(
かたちづく
)
って底に向かって
崩
(
なだ
)
れている。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この構内の一画に、泉水や築山や石橋などで、
形成
(
かたちづく
)
られている庭園があったが、その庭園の石橋の袂へ、忽然と一人の女が現われたのは、それから間もなくのことであった。
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
窓々から
迸
(
ほとば
)
しる様々の声は、高い天井や床板や、部屋部屋の壁に反響し、凄じい音を
形成
(
かたちづく
)
ったが、その音の中を貫いて、尼の叫びと車の軋り
音
(
ね
)
とは、次第次第に
遠退
(
とおの
)
いて行く。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
どんぐりや
櫟
(
くぬぎ
)
や柏によって
形成
(
かたちづく
)
られている雑木林には、今は陽があたっていて、初葉さえ附けていない
裸体
(
はだか
)
の幹や枝が、紫ばんだ
樺
(
かば
)
色に立ち並んでいたが、紙帳は釣ってなかった。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
要するに素直なその斜面が一時岩壁で
塞
(
せ
)
き止められ、そのため岩壁と斜面との間に一筋の谷が
形成
(
かたちづく
)
られ、その谷の一点に庄三郎が今
茫然
(
ぼうぜん
)
と佇んでいる。と云うのが目前の光景なのであった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
乱れた若衆髷、着崩れた男装、それが美貌と映り栄えて、歌舞伎の色若衆さながらの、
艶冶
(
えんや
)
たる
姿態
(
すがた
)
を
形成
(
かたちづく
)
っている。それが縛られているのであった。柱にくくりつけられているのであった。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その人間は次第に殖え、ここに部落を
形成
(
かたちづく
)
った。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“形成”で始まる語句
形成音