廉々かど/\)” の例文
なしたりし事なれば尋ねの廉々かど/\明白めいはくに白状に及びし故其次そのつぎに願山をよび出されて其方京都に有りしとき日野家に於ては何役なにやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この連鎖の主な廉々かど/\は一、シヤンチリイ二、オリヨン三、ドクトル・ニコルス四、エピクロス五、立体幾何学六、敷石七、果物屋とかう云ふ順序だよ。
余も感心せざるにあらねど余は何分なにぶんにも今まで心に集めたる彼れが無罪の廉々かど/\を忘れ兼れば
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
一成、十太夫は主人右衞門佐に逆意があるなどゝは跡形もない事で、なぜ利章がそんな訴をしたか分からぬと云つた。次で二人は老中側で忠之の越度と認めた廉々かど/\に就いて、事實上の尋問を受けた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
たづねられし處多兵衞は少しくほこがほに喧嘩の次第まで委細くはしく申立しにより其物語そのものがたりのうち廉々かど/\此節の一件に思ひ當りしことなど有けるゆゑそれとなしに長々と多兵衞の申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
安五郎重五郎兩人の中にてぬすみ取し樣に聞ゆるがしかと然樣かコリヤ汝が行状ぎやうじやうよく知たり日頃不正よろしからざる趣きなればうたがはしき廉々かど/\少からず吟味ぎんみ入牢じゆらう申付ると言渡されけり此儀左衞門の女房を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)