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常春
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とこはる
ふりがな文庫
“
常春
(
とこはる
)” の例文
鄴都
(
ぎょうと
)
の
後宮
(
こうきゅう
)
に一園を造らせ、多くの花木を移し植えて、
常春
(
とこはる
)
の園ができあがった。……というので曹操は、一日その花園を見に出かけた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
煖房
(
スチーム
)
でほどよく暖められた社交室のなかは、うっとりするほど暖かい。窓べには冬薔薇やカーネーションが大きな花をひらき、ここばかりは、
常春
(
とこはる
)
のようななごやかさである。
キャラコさん:01 社交室
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そこに弥生は、渦をまく濁流のかわりに百花繚乱たる
常春
(
とこはる
)
の楽土を見たのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“
余
(
よ
)
は
汝
(
なんじ
)
の行き過ぎを
遺憾
(
いかん
)
に思うものである。シベリアを熱帯にせよとは、申しつけなかったつもりである。
早々
(
そうそう
)
香港
(
ホンコン
)
に
赴
(
おもむ
)
きて、金博士に
談判
(
だんぱん
)
し、シベリアを
常春
(
とこはる
)
の国まで引きかえさせるべし。
地軸作戦:――金博士シリーズ・9――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
常春
(
とこはる
)
あけぼの望み得るぞ
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
これはしも
常春
(
とこはる
)
の
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
「ウム、阿波はよいぞ阿波の国は——八重の
潮
(
うしお
)
に
繞
(
めぐ
)
らされて
渭之津
(
いのつ
)
の城の白壁がある。峰や山には
常春
(
とこはる
)
の鳥も歌おうし、そちの好きな
藍
(
あい
)
の
香
(
か
)
が
霞
(
かすみ
)
のようにけむっている……」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人はその夕方、ボウム駅から
P・L・M急行
(
パリ・リヨン・メディティラネ
)
で、
常春
(
とこはる
)
の
碧瑠璃海岸
(
コオト・ダジュウル
)
へ向けて出発した。
ノンシャラン道中記:02 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
初
(
うひ
)
びかり、げに
常春
(
とこはる
)
の
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
常春
(
とこはる
)
とか常夏とかいふ語はあるが、
常冬
(
とこふゆ
)
といふのは眼にふれたことがない。そんな熟語はないだらう。けれど事實の上ではあつたといへる。また觀念的にはさういへるものがある。
折々の記
(旧字旧仮名)
/
吉川英治
(著)
ついに心神耗弱したるコントラ・バスの研究生
狐
(
きつね
)
のコン吉氏は、その脳神経に栄養を与えるため、
常春
(
とこはる
)
の
碧瑠璃海岸
(
コオト・ダジュウル
)
に向けて
巴里
(
パリー
)
を出発したが、その途中において数々の不可解なる事件に遭遇。
ノンシャラン道中記:04 南風吹かば ――モンテ・カルロの巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
ひたすらに、新朝廷を
繞
(
めぐ
)
る公卿の門は、
常春
(
とこはる
)
の世を見たように、はしゃいでいた。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“常春”の解説
常春(とこはる)とは、年間を通して春のような気候が続く場所を指す。年平均気温が10-20度前後で、年較差が小さい。日較差は大きく、乾燥していることが多い。
低緯度地帯の、山地で多くみられる。
(出典:Wikipedia)
常
常用漢字
小5
部首:⼱
11画
春
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
“常春”で始まる語句
常春藤
常春島
常春籐