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帯際
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おびぎわ
ふりがな文庫
“
帯際
(
おびぎわ
)” の例文
旧字:
帶際
「こいつ」一度、よろめいて、腰をつきかけた平次郎は、起ち上がって、女房の
帯際
(
おびぎわ
)
を後ろからつかんだ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それで私は起き上ってお母様の方へ行こうとしましたが、いつの間にか私はお父様から
帯際
(
おびぎわ
)
を捉えられておりまして、息が止まるほど強く畳の上に引き据えられました。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
鍛冶倉の
背後
(
うしろ
)
には、さっきから女が一人、泣き伏している、その
帯際
(
おびぎわ
)
を取った鍛冶倉。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それを見ると政雄の好奇心が動いて来た。政雄はそっと右の手を女の
帯際
(
おびぎわ
)
にやった。と
温
(
あたたか
)
な指がそれにかかった。政雄は反響があったと思ったので、
三足
(
みあし
)
ばかり右の方へ寄って待っていた。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
娘は無念さ、恥かしさ。あれ、と
前褄
(
まえづま
)
引合して、
蹌踉
(
よろめき
)
ながら
遁
(
に
)
げんとあせる、
裳
(
もすそ
)
をお録が押うれば、得三は
帯際
(
おびぎわ
)
取って
屹
(
きっ
)
と見え。高田は扇を
颯
(
さっ
)
と開き、骨の
間
(
あい
)
から
覗
(
のぞ
)
いて見る。知らせにつき道具廻る。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
耀蔵は、
跳
(
と
)
びかかって、女の
帯際
(
おびぎわ
)
をつかんだらしい。キラリッと、短い刃が、
空
(
くう
)
にきらめいた。耀蔵の手が
絡
(
から
)
んだ。がしかし、彼の手に倒されたのは、人形の胴中だった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女郎屋の敷居を
跨
(
また
)
がないうちに吾輩の
帯際
(
おびぎわ
)
を捉まえて、グイグイと引っぱり戻した奴が居る。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼はとうとう女に近寄ってその
帯際
(
おびぎわ
)
に手をかけた。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
眼をつぶって、敵の
帯際
(
おびぎわ
)
へ
噛
(
か
)
ぶりついていた。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
帯
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“帯”で始まる語句
帯
帯刀
帯揚
帯紐
帯留
帯上
帯剣
帯革
帯地
帯止