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布地
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きれじ
ふりがな文庫
“
布地
(
きれじ
)” の例文
お里は、よく物を見てから借りて来たのであろう反物を、再び彼の枕頭に拡げて縞柄を見たり、
示指
(
さしゆび
)
と
拇指
(
おやゆび
)
で
布地
(
きれじ
)
をたしかめたりした。
窃む女
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
そこには、赤い
布地
(
きれじ
)
でつくった
古風
(
こふう
)
な
百姓
(
ひゃくしょう
)
の着物——
短
(
みじか
)
い
胴着
(
どうぎ
)
、ひだのあるスカート、
真珠
(
しんじゅ
)
の
飾
(
かざ
)
りのついた
胸着
(
むなぎ
)
——がいくつか入れてありました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
彼はごく古いがよくブラシをかけた丸い帽子をかぶり、粗末な石黄色の
布地
(
きれじ
)
のすっかり糸目まですり切れてしまったフロック型の上衣をつけていた。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
中野学士のお尻の処の
布地
(
きれじ
)
が、又野の指の間で破れて、片足が足首の処まで火の海の中へ落ち込んだのであった。
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
布地
(
きれじ
)
は、全部で三円五十銭しかしないのよ。仕立代は、相原さんの方の、つけにしておいてもらったの。」
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
翌日庸三はしきりに洋装をしたがっている小夜子に言われて、
布地
(
きれじ
)
を見に、一緒にひつじ屋へ行ってみた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
の十三字が、真紅の
布地
(
きれじ
)
に金色にかがやいているのと、もう一
旒
(
りゅう
)
は、人も知る信玄が座右の軍旗としていた、
紺地精好織
(
こんじせいごうおり
)
の長旗に、こう二行の金字が
記
(
しる
)
してあるものだった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
金巾
(
かなきん
)
やフランネルの
布地
(
きれじ
)
も
主
(
おも
)
であり、その頃の、どの店でも見ない、大きな、木箱に、ハガネのベルトをした
太鋲
(
ふとびょう
)
のうってある、火の番小屋ほどもあるかと思われる容積の荷箱が運びこまれて
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
影はそのまま引っ込んで行って、まもなく、その方角から、どさりどさりと、重い
布地
(
きれじ
)
が飛んで来て、二人の顔やからだを打った。お蔦は
蝙蝠
(
こうもり
)
かと思って、ぎょっとしたが、里好は慣れたもの
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
その変色していない部分は
布地
(
きれじ
)
が乾燥していたために化学変化を起さなかったので、そのためにこの女はタイプライターを扱う女という事実が推測され得る事になった。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
施療院でありましたころは、
布地
(
きれじ
)
で
蔽
(
おお
)
われていたのでした。それからまた、私どもの祖母時代に属する壁板細工もあります。けれども特にお目にかけたいのは、私の
居間
(
いま
)
なのです。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
“布地”の意味
《名詞》
衣服の生地としての織物。また、その織り具合や質。
(出典:Wiktionary)
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“布”で始まる語句
布
布団
布令
布子
布片
布施
布巾
布衣
布袋
布哇