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山羊髯
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やぎひげ
ふりがな文庫
“
山羊髯
(
やぎひげ
)” の例文
彼は木炭紙に似たざらつく厚い紙の余りへ、
山羊髯
(
やぎひげ
)
を生やした
細面
(
ほそおもて
)
の父の顔をいたずらにスケッチして、どうしようかと考えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
白髪頭を五
分刈
(
ぶがり
)
にして分厚い近眼鏡をかけて、顎の下に黄色い細長い
山羊髯
(
やぎひげ
)
をチョッピリと生やしている。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
僕は又遠い過去から
目近
(
まぢか
)
い現代へすべり落ちた。そこへ幸いにも来合せたのは或先輩の彫刻家だった。彼は
不相変
(
あいかわらず
)
天鵞絨
(
びろうど
)
の服を着、短い
山羊髯
(
やぎひげ
)
を
反
(
そ
)
らせていた。
歯車
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
王老師は、しきりに首をひねったり、
山羊髯
(
やぎひげ
)
をしごいてみたが、一向その不思議は
解
(
と
)
けなかった。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
徳庵先生は、
鐵拐仙人
(
てつかいせんにん
)
のやうな長い息を吐くのです。
慈姑
(
くわゐ
)
の取手に
山羊髯
(
やぎひげ
)
、それも
胡麻鹽
(
ごましほ
)
になつて、世に古りた姿ですが、昔は斯ういふ醫者が信用されました。平次が默つて後を
促
(
うな
)
がすと
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
頤
(
あご
)
に短い
山羊髯
(
やぎひげ
)
であった。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「え」と云いながら顔を上げた独仙君の
山羊髯
(
やぎひげ
)
を伝わって
垂涎
(
よだれ
)
が一筋長々と流れて、
蝸牛
(
かたつむり
)
の這った
迹
(
あと
)
のように歴然と光っている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
僕は又遠い過去から
目近
(
まぢか
)
い現代へすべり落ちた。そこへ幸ひにも来合せたのは或先輩の彫刻家だつた。彼は不相変
天鵞絨
(
びろうど
)
の服を着、短い
山羊髯
(
やぎひげ
)
を
反
(
そ
)
らせてゐた。
歯車
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……断っておくが友吉おやじは、再生以来スッカリ
天窓
(
テッペン
)
が禿げ上ってムクムク肥っていた上に、ゴマ塩の
山羊髯
(
やぎひげ
)
を生やしていたものだから、昔の面影はアトカタも無かったのだ。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ただはやらない。負けた方が何か
奢
(
おご
)
るんだぜ。いいかい」と迷亭君が念を押すと、独仙君は例のごとく
山羊髯
(
やぎひげ
)
を引っ張りながら、こう
云
(
い
)
った。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どうも先生の
冗談
(
じょうだん
)
は際限がありませんね」と東風君は
大
(
おおい
)
に感心している。すると独仙君は例の通り
山羊髯
(
やぎひげ
)
を気にしながら、のそのそ弁じ出した。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山羊髯
(
やぎひげ
)
を
生
(
は
)
やして、万事にもったいをつけたがる父の顔、意味もないのに
束髪
(
そくはつ
)
を
嫌
(
きら
)
って
髷
(
まげ
)
にばかり
結
(
ゆ
)
いたがる母の頭、そのくらいの特色はこの場合を解釈する何の手がかりにもならなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
羊
常用漢字
小3
部首:⽺
6画
髯
漢検1級
部首:⾽
15画
“山羊”で始まる語句
山羊
山羊皮
山羊鬚
山羊仔皮
山羊乳
山羊髥
山羊仔
山羊足
山羊髭