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居心地
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いごこち
ふりがな文庫
“
居心地
(
いごこち
)” の例文
ここは汽車の音も間近に聞こえ、
夜深
(
よふけ
)
には家を揺する貨車の響きもするのだったが、それさえ我慢すれば
居心地
(
いごこち
)
は悪くなかった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私には年とった彼女が私達の
居心地
(
いごこち
)
のいい家にいないで、
何処
(
どこ
)
かよその家に行っているのが、何んだかかわいそうな気がしてならないのだった。
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
葉子は特等を選んで日当たりのいい広々とした
部屋
(
へや
)
にはいった。そこは伝染病室とは比べものにもならないくらい新式の設備の整った
居心地
(
いごこち
)
のいい所だった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
やはりわたしの子どもです。それはどれほどあれにとって
居心地
(
いごこち
)
がよかろうとも、あなたの病身のお子さんのおもちゃになっているよりは、はるかにましです。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ジョン・ヒンクマン氏の田園住宅は、いろいろの理由から僕にとっては
甚
(
はなは
)
だ愉快な場所で、やや無遠慮ではあるが、まことに
居心地
(
いごこち
)
のよい接待ぶりの
寓居
(
ぐうきょ
)
であった。
世界怪談名作集:17 幽霊の移転
(新字新仮名)
/
フランシス・リチャード・ストックトン
(著)
▼ もっと見る
河原に向った数寄屋作りは、お千絵のために建てたように
居心地
(
いごこち
)
のピッタリ合った部屋だった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのうちに、つい
自分
(
じぶん
)
が、どこにどうしているということも
忘
(
わす
)
れて、あの
居心地
(
いごこち
)
のよかった
古巣
(
ふるす
)
が、この
付近
(
ふきん
)
にでもあると
思
(
おも
)
ったのか、
急
(
きゅう
)
に
恋
(
こい
)
しくなって
探
(
さが
)
しはじめました。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この離れ座敷に立てこもった野々宮さんを見た時、なるほど家を畳んで下宿をするのも悪い思いつきではなかったと、はじめて来た時から、感心したくらい、
居心地
(
いごこち
)
のいい所である。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
居心地
(
いごこち
)
のいい車庫にはいてもちっとも、しあわせだとは思えないのでした。
やんちゃオートバイ
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
綺麗好
(
きれいず
)
きの妻のまわりには、自然にこまごましたものが
居心地
(
いごこち
)
よく整えられていたし、夜具もシイツも清潔な色を
湛
(
たた
)
えていた。それらには長い病苦に耐えた時間の祈りがこもっているようだった。
美しき死の岸に
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
いつも
白足袋
(
しろたび
)
をはいていることもどうしても好きになれないものを感じた。むしろミチ姉の方が
居心地
(
いごこち
)
よさそうであったが、そこには五人もの男の子がいるし、それに実枝は女学校へは入りたかった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「
悪漢
(
あっかん
)
ウルスキーよ。その
硝子函
(
ガラスばこ
)
の
居心地
(
いごこち
)
はどうじゃネ」
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
いつのまにか、そこは
居心地
(
いごこち
)
のいい場所になっていたのだ。
秋日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
“居心地”の意味
《名詞》
居 心地(いごこち)
ある場所や地位にいる時の感じ。
(出典:Wiktionary)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“居心”で始まる語句
居心