小錢こぜに)” の例文
新字:小銭
ふところには小錢こぜにたくはへてくことも出來できるのであつたがかれくコツプざけかたむけたのでかれふところけつして餘裕よゆうそんしてはなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
平次はさう言つて、ふところの中の小錢こぜにを鳴らすのです。それをはふらずに濟んだのが、反つて嬉しさうでもあります。
花籠はなかごまたそこかみいてんだものゝ年齡としかずだけ小錢こぜにれて、それをかざしたひと時々ときどきざら/\とつてはかごから小錢こぜにおとした。むら小供こどもあらそつてそれをひろつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
丑松は小錢こぜにをザクザクさせながら、逃出しさうにしてをります。