トップ
>
小走
>
こばしり
ふりがな文庫
“
小走
(
こばしり
)” の例文
とばかりありて、仮花道に乱れ敷き、支え懸けたる、見物の
男女
(
なんにょ
)
が
袖肱
(
そでひじ
)
の込合うたる中をば、飛び、飛び、
小走
(
こばしり
)
に
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
一人、しのぶと言うなり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
宗近君は返事をする前に、屑籠を提げたまま、電車の間を向側へ
馳
(
か
)
け抜けた。小野さんも
小走
(
こばしり
)
に
跟
(
つ
)
いて来る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
土地の芸者が
浴衣
(
ゆかた
)
を重ねた素肌の袷に
袢纏
(
はんてん
)
を引掛けてぶらぶら歩いている。中には島田をがっくりさせ細帯のままで
小走
(
こばしり
)
にお湯へ行くものもあった。箱屋らしい男も通る。稽古三味線も聞える。
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
掃清めたその門内へ導くと、ちょっとこれに、
唯今
(
ただいま
)
ご案内。で、
婦
(
おんな
)
は奥深く切戸口と思うのへ
小走
(
こばしり
)
に姿を消した。式台のかかり、壁の色、結構、綺麗さ。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると、幕の
下
(
お
)
りた
舞台
(
ぶたい
)
の前を、向ふの
端
(
はじ
)
から
此方
(
こつち
)
へ
向
(
む
)
けて、
小走
(
こばしり
)
に与次郎が
走
(
か
)
けて
来
(
き
)
た。三分の二程の所で
留
(
とま
)
つた。少し及び
腰
(
ごし
)
になつて、
土間
(
どま
)
の
中
(
なか
)
を
覗
(
のぞ
)
き込みながら、何か
話
(
はな
)
してゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
後馳
(
おくれば
)
せにつかつかと
小走
(
こばしり
)
に入りましたのが、やっぱりお供の
中
(
うち
)
だったと見えまする、あのお米で。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
走
常用漢字
小2
部首:⾛
7画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父