“守(まもっ)” の例文
不親切薄情と云うけれども、私は何も奥平様に向(むかっ)て悪い事をしたことはない、一寸(ちょい)とでも藩政の邪魔をしたことはない、只(ただ)命令の儘(まま)に堅く守(まもっ)て居るのだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
坊や坊には色々いい残したいことがあるが、時迫(せま)って……何もいえない……ぼうはどうぞ、無事に成人して、こののちどこへ行て、どのような生涯を送っても、立派に真の道を守(まもっ)ておくれ。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
清浄(しょうじょう)潔白、自(おのず)から同藩普通の家族とは色(いろ)を異(こと)にして、ソレカラ家を去(さっ)て他人に交わっても、その風(ふう)をチャント守(まもっ)て、別に慎(つつし)むでもない、当然(あたりまえ)な事だと思(おもっ)て居た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
他人に私事を語らず私が経済上に堅固を守(まもっ)て臆病で大胆な事の出来ないのは、先天の性質であるか、抑(そ)も亦(また)身の境遇に駈られて遂(つい)に堅く凝(こ)り固まったものでしょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)