大悦たいえつ)” の例文
富「へい、お召に依って權六罷出まかりでました、お目見え仰付けられ、權六身に取りまして此の上なく大悦たいえつつかまつり、有難く御礼おんれい申上げ奉ります」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
山と聳ゆる大悦たいえつ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
港八九は成就じょうじゅいたり候得共そうらえども前度せんどことほか入口六ヶ敷候むずかしくそうろうに付増夫ましぶ入而いれて相支候得共あいささえそうらえども至而いたって難題至極ともうし此上は武士之道之心得にも御座候得そうらえば神明へ捧命ほうめい申処もうすところ誓言せいげんすなわち御見分のとおり本意ほんいとげ候事そうろうこと一日千秋の大悦たいえつ拙者せっしゃ本懐ほんかいいたり死後御推察くださるべくそうろう 不具ふぐ
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
お父様は何うなされたかと日々お案じ申しまするのみでございましたが、先ずはおすこやかなる御顔おんかおを拝しまして誠に大悦たいえつに存じまする
徳「又だア……其ののち打絶うちたえて……御無音ごぶいんに……何時も御壮健おかわりも無く……大西徳藏大悦たいえつ奉る」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今日こんにちお目通りを願いたい心得でまかり出ましたが、御不在であるかお逢いはあるまいかと実は心配致して参りましたが、お逢い下すって誠に此の上も大悦たいえつに存じます
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
えー其のは存外御無沙汰を、えーいつも御壮健で益々御出精ごしゅっせいで蔭ながら大悦たいえつ致します、関取は大層評判がうげすから場所が始まりましたら、是非一度は見物致そうと心得ていましたが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)