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唐箕
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とうみ
ふりがな文庫
“
唐箕
(
とうみ
)” の例文
二番籾を
唐箕
(
とうみ
)
にかけて、その中の一番を「人のシダ」と呼び、これからは米の粉を取って、ネレゲその他の餅に作って食べる。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
戸を開けると、粉雪は
唐箕
(
とうみ
)
の口から吹飛ばされる稲埃のように、併しゆるやかに、
灯縞
(
ひじま
)
の中を斜めに土間へ降り込んだ。
黒い地帯
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
苅った稲も
扱
(
こ
)
きばしで扱き、ふるいにかけ、唐臼ですり、
唐箕
(
とうみ
)
にかけ、それから玄米とする。そんな面倒くさい、骨の折れる手数はいらなくなった。
浮動する地価
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
石油発動機が庭の真ん中で凄い響きを立てて唸り、
稲扱
(
いねこぎ
)
万牙も
唐箕
(
とうみ
)
も
摺臼
(
すりうす
)
も眼がまわるような早さで回転していた。
濁酒を恋う
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
唐箕
(
とうみ
)
が穀粒を
選
(
え
)
り分くるように、不幸は生きんと欲する者を一方に置き、死せんと欲する者を他方に置く。愛よりもさらに強い恐るべき生の法則である。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
晴れた日には、農家の広場に
唐箕
(
とうみ
)
が
忙
(
せ
)
わしく回った。野からは刈り稲を
満載
(
まんさい
)
した車がいく台となくやって来る。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
はッ、はッと吐く息は
唐箕
(
とうみ
)
の風のようであります。なんにしても、がんりきは腕が一本しかないのです。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
あんた方は
連枷
(
からさを
)
で麦を打ち、
箕
(
み
)
で
簸
(
ひ
)
るのが仕事だったのに、今のものは機械で打ち、
唐箕
(
とうみ
)
を使っている。あんた方はお祭の日にしか休みを取らなかったのに、今のものは、それをぶつくさ言う
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
其
儘
(
まま
)
巨大な
唐箕
(
とうみ
)
か何かで吹き
散
(
ちら
)
しているようだ。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
唐箕
(
とうみ
)
のうなりはフウララフウ。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
とにかくに
摺臼
(
すりうす
)
や
唐箕
(
とうみ
)
が採用せられて、
玄米
(
げんまい
)
の俵が商品となるまでの間は、稲作作業の終局と考えられたのは、
稲扱
(
いねこ
)
きという仕事が済んだことであった。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
麦倉
(
むぎくら
)
の婆の茶店にももう縁台は出ておらなかった。
栃
(
とち
)
の
黄
(
き
)
ばんだ葉は小屋の屋根を埋めるばかりに
散
(
ち
)
り
積
(
つ
)
もった。農家の庭に忙しかった
唐箕
(
とうみ
)
の音の絶えるころには、土手を渡る風はもう寒かった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
頭という名はよいけれども、何回も
唐箕
(
とうみ
)
や
万石
(
まんごく
)
を通して、最後に
篩
(
ふるい
)
の上になる屑籾のことなのである。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“唐箕”の解説
唐箕(とうみ)とは、臼などで籾殻をはずしたあと、風力を起こして穀物を
籾殻・玄米・塵などに選別するための農具。
(出典:Wikipedia)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
箕
漢検準1級
部首:⽵
14画
“唐箕”で始まる語句
唐箕嘉
唐箕車