哲理てつり)” の例文
(五十六頁)人間にんげんじつにくだらぬもの。と、この病者びやうしや言葉ことばうちおほいなる哲理てつりあり。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
孫七郎公重きみしげといい、剣は、上泉伊勢守の門流を汲み、神陰流の奥秘に達して、さらに三河国奥山明神に参籠して、自己の哲理てつりを発明し、以後みずからとなえて「奥山流」といっていた人である。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
て、たびといへば、うちにゐて、哲理てつりをかぼれのことにばかりつてゐないで、たまにはそとたがよい。よしきり(よしはらすゞめ、行々子ぎやう/\し)は、むぎ蒼空おほぞら雲雀ひばりより、野趣やしゆ横溢わういつしてしたしみがある。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)