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吊上
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つりあ
ふりがな文庫
“
吊上
(
つりあ
)” の例文
ヘリコプターがとんできて、空中
吊上
(
つりあ
)
げの
放
(
はな
)
れ
業
(
わざ
)
をやったことは、牛丸少年の話だけで、それを証明するものがなかった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
製品の価格を不法に
吊上
(
つりあ
)
げ、大多数の消費者たる無産階級を層一層物価の
暴騰
(
ぼうとう
)
に由って
苦
(
くるし
)
める結果を生じます。
階級闘争の彼方へ
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
更に畚に乗せて再び
吊上
(
つりあ
)
げると、今度も
亦
(
また
)
中途から転げ落ちた。お杉の
霊魂
(
たましい
)
は
此
(
この
)
窟を去るのを嫌うのであろう。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから、上に
吊上
(
つりあ
)
がった腕をブラブラさせ、悟浄の足もとまでよろめいて来ると、
渠
(
かれ
)
を見上げて言った。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
嚴重に掛けられた筈の掛金が、誰も手を加へないのに、獨りで上へ
吊上
(
つりあ
)
げられて、カチヤリと
外
(
はづ
)
れると、佛壇の扉は、中から押されるやうに、サツと八文字に開いたのです。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
すると——
甜菜
(
てんさい
)
畑の向うのところを、一人の婦人がさんばら髪になって眼を
吊上
(
つりあ
)
げ、まるで見えぬ手で引摺られるように、よろよろと殺生谷の方へよろめいて行くのが見えた。
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
それでさ、あの
万沢
(
まんざわ
)
とかいう男が小山すみれ嬢を
唆
(
そその
)
かして、仔猫利用の
吊上
(
つりあ
)
げ装置を作らせたんだと
解釈
(
かいしゃく
)
する
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「馬鹿にしてるよ。」と、お葉は蒼い顔を
瞋
(
いか
)
らして、眼を
吊上
(
つりあ
)
げた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
長いさんばらの散らし髪が顔から肩を
辷
(
すべ
)
ってだらりと垂れ下り、青白い
痩
(
や
)
せた手を、こう……前へ泳がしている、半面どす黒い血に染った顔で歯をくいしばり、眼を三白に
吊上
(
つりあ
)
げた
凄惨
(
せいさん
)
な表情である
風流化物屋敷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「そんなことなら、僕はきゃッなどと
恥
(
はず
)
かしい声を出しやしません。その仔猫たるや、紐でぶら下げられたのでもなく、風船で
吊上
(
つりあ
)
げられているのでもなく、宙にふわふわと……」
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
吊
漢検準1級
部首:⼝
6画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“吊”で始まる語句
吊
吊下
吊橋
吊皮
吊洋燈
吊台
吊臺
吊籠
吊鐘
吊革