“古鼠”の読み方と例文
読み方割合
ふるねずみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠近おちこちの森にむ、きつねたぬきか、と見るのが相応ふさわしいまで、ものさびて、のそ/\と歩行あるく犬さへ、はりを走る古鼠ふるねずみかと疑はるゝのに——
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そして、灰色の頭の古鼠ふるねずみどもは邸のどの部屋にもいて、真昼間から臆面おくめんもなく、穴を出たり入ったりけまわっている。要するに、ジョンは一門に長く伝わったものはなんでもあがめたてるのだ。
……灰色はひいろ禿げた古鼠ふるねずみが、八九疋はつくひき小鼠こねずみをちよろ/\とれてて、日比谷ひびや一散歩ひとさんぽつたつらで、をけぐらゐに、ぐるりと一巡ひとめぐり二三度にさんどして、すましてまたえんしたはひつてく。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)