口吻くちつき)” の例文
本當ほんたうぬくとつたんだよなあ日輪おてんとさままでひどまちつぽくなつたやうなんだよ」おつぎはれいすこあまえるやうな口吻くちつきで一まい掛蒲團かけぶとんをとつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その両親の話してゐることの何であるかが少しはわかつたが——また父親が例の感慨深い口吻くちつきで、姉の最初の恋愛の失敗について、その結果を言ふではないにしても
草みち (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
「どうしたつちこともねえがなよ、らこつちのはうとほつたもんだから一寸ちよつくらがゝつてところさ」おつたはなに理由わけ有相ありさう口吻くちつきかるくいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)